演奏会間近!第2部曲紹介

※曲の詳しい説明は、会場で配布されるプログラムも合わせてご覧ください。 管理人の個人的な印象も含まれており、総意と異なる部分もあると思われますが、裏話程度に留めておいておければ幸いです

第1部・3部はロマン派音楽(19世紀ごろの音楽)なのに対して、第2部はそれより前になる古典派の音楽からお送りします

トランペットのための協奏曲 / J.ハイドン
ハイドンの時代のトランペットは、1本の管でできたナチュラルトランペットと言われるものだったそうです。

この楽器は唇の圧力の変化だけで音を変化させることしかできないので、限られた音しか出すことができなかったのですが、ハイドンの友人のトランペット奏者が有鍵トランペット(ナチュラルトランペットに音孔を開け鍵盤ハーモニカのような鍵盤をつけたもののようです)を開発し、半音階が出るようになったトランペットに向けて書かれました。
ただ、この有鍵トランペットは不評であまり広まることがなく、1830年代に入って現在のトランペットのようなバルブ式のものが登場し、広く使用されるようになりました。ちなみに、現在のトランペットはバルブは3つあり、押さえるor押さえないの8パターンの運指で(半分押さえる、と運指はない)、唇の圧力を変えて音を出すので、鍵盤のようになかなか自由自在に音がでる、といったわけではないので、大変な難曲です。
さて、ステージでも紹介があると思いますが、トランペット独奏は本団員の柳田千里でお送りいたします。チラシやプログラムに写真が出ておりますが、小柄でぽわわーんとした、はやりの言葉で言うと癒し系というか森ガールというか(これももう古いか・・・)、 たいへんかわいらしい女子でございます(おかん目線)。しかし一本芯が通っていて、難しい楽譜や指揮者の要求にネガティブな姿勢になるのを見たことがありません。練習を重ねるたびに着実にハードルを乗り越えて本番に挑んでくれると思います。 団員一同でしっかりと引き立て、彼女の伸びやかな音色をお楽しみいただければと思います。

逝く者へのレクイエム / 川勝和哉
本団では、レクイエム、あるいはそれに準ずる死へのテーマの曲に多く取り組んできたように思いますが、今回は指揮者自らが作曲したレクイエムを演奏いたします。当日、舞台の上で指揮者自身の言葉で何か語られるかもしれませんし、演奏だけで静かに終わるかもしれません。 ここで多くを語るのも興ざめですが、練習に取り組んできてみて曲の印象を簡単に申し上げますと、多くのレクイエムにあるように静かな部分、そして激しい部分がさながら人生のようです。レクイエムって、亡くなった人のものでもあり、遺された人のものでもありますよね。
通常、同じような楽器は同じような動きをするのがセオリーなのですが、この曲は唯我独尊!自分のパートは自分だけの旋律!という演奏者泣かせの楽譜でございます…そうだよね…人生って孤独だよね…と思いつつ、死とは、生あるものに等しく1回訪れるもの、生きている状態こそがすでに死にかけている状態であり、だからこそせいいっぱい生きて、それぞれの旋律が重なりあうように演奏させていただきます。

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